「今の勤務先を辞めたいがタイミングはいつがいいのだろう」
「歯科衛生士の転職市場を知りたい」
このように考えていらっしゃる方はいらっしゃいませんか。
やめたいと思っていてもキッカケがないとなかなか前に踏み出せないですよね。また、歯科衛生士が転職するのにベストなタイミングがあるのなら、そのときに活動をはじめたいと思うこともあると思います。
そこで今回は歯科衛生士が転職する最適な時期についての考察を。
時期別の転職市場の特徴も踏まえて、解説していきます。
- 1. 求人数が増えるのはいつ?転職市場の特徴
- 1-1. 新卒が辞めやすい5月から6月上旬
- 1-2. ボーナス後の7月や1月
- 1-3. 転勤の多い3月や9月
- 2. 歯科衛生士が転職活動するのにおすすめの時期
- 2-1. ① 4~5月はライバルが少ない
- 2-2. 10月はお給料が見直されて高め設定に
- 2-3. 長期休暇を活用する
- 3. 歯科衛生士の転職活動時のよくある質問
- 3-1. ①転職活動するなら退職後?仕事をしながら?
- 3-2. ②賞与をもらってからやめられる?
- 3-3. ③お給料や時短勤務など条件交渉してもらえる?
- 3-4. ④医院見学や面接をキャンセル、内定辞退はできる?
- 3-5. ⑤転職活動期間はどれくらいが相場?
- 3-6. ⑥面接のときの服装はスーツで行ったほうがいい?
求人数が増えるのはいつ?転職市場の特徴
一般的には、2~3月と8~9月のタイミングで求人数が増えると言われています。新入社員が多く入社する4月、下半期がスタートする10月に向けて、2~3月と8~9月に求人数が増加。 10月は中途採用向けの求人が増える特徴があります。
では、歯科業界ではどうでしょうか。
医療職は仕事の区切りがあまりないため、時期的に大きな差はないものの、増える傾向にあるのは3度のタイミングに分けられます。
歯科医院の求人数が増えるタイミングは、5~6月上旬、ボーナス後、転勤の多い3月や9月です。
新卒が辞めやすい5月から6月上旬
5月病とも言われますが、新卒の退職率が高いのは4月入社後すぐ。
働きはじめてから「思っていたの違う」「職場に馴染めない」「人間関係が劣悪でしんどい」などで退職し、5~6月に再度求人をかけなければいけなくなる歯科医院が多いようです。
ボーナス後の7月や1月
求人数が増えるのは、やめる人が多い時期。
ボーナスをもらってから辞めようとする人が多いため、この時期も求人数が増えます。
転勤の多い3月や9月
転勤の多い3月や9月に、旦那さんについていくことを理由に退職する人が増えます。
よって、職場への不満があるというよりも円満退職でやめる人が多いので「人が辞めづらい条件のよい職場」が求人をかけています。この時期は穴場な職場に出会うこともあるようです。
歯科衛生士が転職活動するのにおすすめの時期
求人が多くなる時期は5~6月上旬、ボーナス後、転勤の多い3月や9月です。
求人数が増えると選択肢が増えるため、この時期の転職活動がいいように思えますが、実は求人数が増えること以外にも歯科衛生士が転職活動するのにオススメの時期があります。
1月は意外と魅力的な求人も
1月~3月は新卒の歯科衛生士が就職活動を活発にはしておらず、さらには12月のボーナス後の時期であるため、ボーナス後退社による欠員補充に焦っているクリニックが多くなる時期でもあります。
1~3月の時期に良いクリニックを探すポイントは以下の記事でも詳しく解説しています。
>>1月は既卒歯科衛生士にとって魅力的?転職活動の動き方のコツ
4~5月はライバルが少ない
新入社員は4月に向けて就職活動をするため、早い人では夏頃から、遅い人でも3月までには就職先を決めています。
4月や5月に就職活動をしている人は少ないため、ライバルがいない状況で活動でき、希望の勤務先に就職できる可能性が高くなります。
ただ、もし新卒で入社したのにすぐに辞めて転職した場合は、あまり良い目では見てもらえないこともお忘れなく。
たとえ歯科医院側に非があったとしても「根性ないのかな?」「嫌なことがあったらすぐにやめるのでは…」といった印象を与えかねません。
そのような方は理由をしっかり考えて、対策しておきましょう。
10月はお給料が見直されて高め設定に
上半期、下半期とはっきり分かれていないものの、10月は歯科医院側が給料の見直しをする頃といわれています。
「人材がなかなか定着しない」「求人をかけても人が来ない」などで、お給料の設定を上げて様子をみる歯科医院が多くなります。
また中途採用の求人が増えるため、即戦力として求められ、すぐに働き始めることができます。
ほかにも、この時期から働き始めると来年の夏のボーナスがもらえる可能性があります。
春ごろに就職すると夏のボーナスはまだもらえませんが、半年以上働くとボーナスを出してくれる医院が多いので、10月に働き始めると夏のボーナスに間に合います。10月ごろの転職活動はメリットがたくさんあります。
長期休暇を活用する
歯科医院が休診中で見学や面接で対応できないものの、ゆっくり吟味することができる長期休暇はおすすめです。
ゴールデンウィーク、夏季休暇、シルバーウィーク、冬季休暇などの長期休暇は、情報収集や履歴書作成、面接対策などをメインに活動することをおすすめします。
歯科衛生士の転職活動時のよくある質問
歯科衛生士が転職活動をする際のよくある質問をまとめました。
①転職活動するなら退職後?仕事をしながら?
転職活動をするならやめてからか、継続しながら進めるか悩むこともあると思います。正直、どちらも一長一短です。
勤務しながらの転職活動は大変です。
働きながらの場合は休みの日に活動することになりますが、歯科医院の休診日は木曜日が多いので、自分の休みと転職先の休診日が一緒で見学・面接が受けられないことがあります。
また、なかなかやめさせてもらえなかった場合、次の就職先の勤務開始日を決められないことも…。
ただ、働きながら就職活動をするほうが、お給料が出ない期間は少なくなります。失業手当もありますが「受給まで2ヶ月以上かかること」「受け取る年金が減ること」などを考えると、あまり当てにしないほうがよいですよね。
②賞与をもらってからやめられる?
ボーナス(賞与)をもらってからやめることは可能です。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
「ボーナスをもらった直後に退職はアリ?ボーナスのもらい損を避けつつ円満に退職するための注意点」
③お給料や時短勤務など条件交渉してもらえる?
前職のお給料を提示すれば、ある程度考慮してもらえることがあります。
ただ
「その医院での仕事は一からになる」
「将来的に昇給させることを考えている」
などの理由から、いきなり高めの設定で転職できるケースは少ないように思います。
また、子育て中の方は時短勤務を希望されることもあると思いますが、歯科医院が一番忙しいのは夕方から。
「人員にゆとりがある」
「アポを切ってくれる」
ことを考慮してくれる院長先生であれば、条件の交渉も可能ではないでしょうか。
ただし、交渉成立させるには、そこまでしても雇いたいと思ってもらえるように、自分の価値を高めておく必要もあります。
④医院見学や面接をキャンセル、内定辞退はできる?
見学や面接、内定辞退はできますが、できるだけ早めにお伝えするようにしましょう。その際の注意点や伝える方法などは下記の記事に詳しく記載してあります。
「【歯科衛生士】バックレや連絡なしはNG!?選考辞退をする場合の適切な連絡手段と伝え方」
⑤転職活動期間はどれくらいが相場?
歯科衛生士の転職期間はおよそ3ヶ月程度です。法律では退職届けを出してから2週間程度で退職をすることが可能で、それから見学・面接を経て採用されます。
早い方では1ヶ月程度で決まることもありますし、退職までの引き継ぎがうまくいかないときは3~6ヶ月程度かかる場合もあります。
⑥面接のときの服装はスーツで行ったほうがいい?
まれに私服で面接に行く方もいますが、やはりスーツで行くのが無難です。
気にしない先生もいらっしゃるかもしれませんが、スーツで当たり障りなく過ごしたほうが安心です。
服装や髪型などの身だしなみや履歴書の写真などもきちんとしておくと、良い印象を与えられます。先生から「私服でいいよ」と言ってもらってから、自分らしさを出してみることをおすすめします。
下記の記事も参考になると思うので、よかったらご覧ください。
「【歯科衛生士】ベストな履歴書写真を取るための髪型・服装・メイクのポイントと抑えておきたいマナー」
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ライター
歯科衛生士/ライター・動画編集者
歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。
現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。