歯科衛生士として働く方は一度は
「10年後、歯科衛生士の将来性がなさそうで心配…」
「体力仕事だから長くは働けなさそう…」
「AIの進歩で仕事を奪われてしまわないか…」
と思ったことがあるのではないでしょうか?
今回はそんな歯科衛生士の将来性について、今後の需要と働きやすさという面から見た将来性について解説をしていきたいと思います。
〇歯科衛生士としての将来に不安を感じている方
〇他の歯科衛生士の働き方が気になる方
〇10年後の歯科衛生士の需要が気になる方
ますます増え続ける歯科衛生士の需要
有効求人倍率は20.7倍!
一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会によると新卒時の有効求人倍率は20.7倍という結果でした。
これは約21院の歯科医院が1人の歯科衛生士を取り合っているという状況です。
今やコンビニよりも多いと言われ年々増え続けている歯科医院ですが、歯科衛生士の採用には苦労しており、常に人員不足となっているため歯科衛生士としての需要は高まっていく傾向にあると言えるでしょう。
高齢化による需要の拡大
テレビやニュースでよく耳にする高齢化問題により、歯科衛生士の活躍の場はさらに広がると言われています。
高齢化社会が進むことで発生する肺炎リスクや歯周病は、適切な口腔内ケアにより予防することができるため、歯科衛生士の社会的役割も大きくなります。
さらに高齢者の場合、歯科医院への来院が難しくなってくるので、自宅や介護施設、病院などに訪問をする歯科訪問診療の需要が急速に高まってくると思われます。
10年後でも戦える専門性のある国家資格
歯科衛生士は国家資格として常に根強い需要を保っています。1度試験に合格すれば一生使える資格のため、くいっぱぐれる心配は少ない仕事です。
歯科衛生士の需要が高まった背景として、これまでは治療型の歯科医院が大半でしたが、今では予防型へとシフトしてきており、歯科衛生士の活躍する場面が増えてきているからです。
働きやすさとしての将来性
転職・復帰がしやすい
国家資格として高い需要がある歯科衛生士のため、職場である歯科医院からは常に求められる存在です。そのため他の一般企業に比べ、経験があれば転職がしやすいというのも特徴です。
結婚してから再就職する際、他の業種だと難しいことも多いのですが、歯科衛生士はハンデがほとんどありません。
ブランク後に復帰した歯科衛生士の例
幅広いキャリアプラン
歯科衛生士としてスキルや専門分野に合わせた働き方が可能なため、将来は「矯正専門」「審美系」といったように様々な専門分野に進むという選択肢もあります。
臨床経験を積み重ねて、「認定歯科衛生士」というキャリアアップも目指せ、専門性に特化した力を身につけられますし、小児やインプラント、矯正、訪問歯科など歯科のなかで突き詰めていくことや、ケアマネージャーなど第二の資格を取得することも可能です。
また、歯科医院以外にもその経験を活かしメーカー企業で商品開発をしたり、歯科衛生士学校の講師を務めるといった道もあります。
併せて読みたい:歯科衛生士のスキルアップ・キャリアアップ方法
プライベートを重視した働き方が可能
新型コロナウイルスの影響もあり「週休2.5日」や「週休3日」といった休日が多い歯科医院が増えています。
歯科医院でも基本的に週休2日が多いのですが、事業規模が小さいため「週休3日も相談可能」となっている場合があります。
同様に診療時間も短縮傾向にあるため、短い勤務時間や週休3日制などでプライベートを重視した働き方が可能です。
家庭と両立をするために非常勤歯科衛生士として勤務する人も多く、時給も1,200円以上が多いため、自分自身の体力に合わせた働き方も可能なのです。
>>歯科衛生士がオン・オフを切り替えてプライベートを両立させるコツ
これからの歯科衛生士に求められること
歯科衛生士は将来性がある職業であると同時に、非常にやりがいのある職業でもあります。
「歯科衛生士の仕事が好きですか?」という問いに対し、80%以上の衛生士が「はい」と回答しています!
また、「私生活とのバランスは両立できていますか?」という問いに対しては半数以上が「そう思う」と回答をしています。
歯科業界は日々新しい技術やニーズが広がりを見せており、常に学習する姿勢が求められてきます。特に高齢化社会が加速するにともない、病院や介護施設といった「歯科医院以外」の現場から必要とされる機会が増えてくるでしょう。
それに応えるためには現状維持だけではない向上心を持ち、スキルを磨くことが求められてきます。
-
ライター
歯科衛生士/ライター・動画編集者
歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。
現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。