歯科衛生士として働いると、仕事中のミスをしてしまうことってありますよね。 ミスを全くしない完璧な人などいないので、ある程度のミスは仕方がないかもしれません。 ただ、中にはミスが多すぎたり、同じミスを何度もしてしまうと悩んでいる方も多いのでは?
仕事中にミスについて悩んでいる人のために、よくあるミスパターンとミスをしたときの対処法をご紹介します。
歯科衛生士の仕事でのよくあるミス
まずは歯科衛生士が仕事でしてしまいがちなミスを紹介します。どのようなミスが多いのかを前もって把握しておくことで、事前にミスを防ぐことにつながります。
遅刻・寝坊をする
遅刻や寝坊をしてしまうのは基本的な失敗です。 歯科医院以外でもすべての職業で起こりがちな失敗ですが、歯科医院は比較的出勤時間が早いので、遅刻や寝坊をしてしまうという歯科衛生士も多いようです。
特に気をつけたいのが、入社後3ヶ月以内の寝坊や遅刻。試用期間に2回以上このようなことがあると、試用期間後に不採用という処置を取るところも多く、正式に採用するかどうかの決め手になると言っても過言ではありません。
一般企業ではどんなに仕事ができる人でも、遅刻・寝坊をする人は出世できないというのが日本の通例です。
僕も新人時代はよくやっちゃったけど、遅刻・寝坊をする人は、それだけで【信用はできない人】ってレッテルが貼られちゃうから、朝は絶対起きよう!
準備する器具を間違える
治療に必要な器具を間違えてしまう、忘れてしまうというミスです。 歯科治療で使う器具はDrによっても術式が異なるため、仕事に慣れていない新卒衛生士や、長年アシストに携わっていなかった衛生士にとっては覚えるのも一苦労。
頻繁に行われることはないオペや治療時は、慣れない人には準備やアシストもつかせないということがいいですが、いざ自分が付く際にはテンパってしまいますよね。テンパってしまうことにより、普段なら絶対にしない失敗も起こりえます。
アシストで一番重要なことはDrの考えとシンクロすること! 相手が何を考えているのか? それを常に意識しなければいけないんだ!
よく自己中って言われる人に取っては、一番苦手なことかも知れ無いけどね..
印象採取を失敗する
印象採得は歯科衛生士がミスしやすい場面です。気泡が入ったり、対合印象と言えども新卒やブランク空けの衛生士にとっては失敗もよくあります。
忙しいクリニックで印象の再採取は院長を怒らせるツボにもなりますので、本当に苦手意識が強い人は見学時に自動練和器があるを確認してもいいかもしれません。
また患者さんに嘔吐反射を起こさせてしまったりという失敗もあります。
コロナ流行っているし、自分のミスで自分や周りのスタッフにも感染リスクが高まるのは絶対イヤ! 苦手だけど早く覚えるしかないかぁ..
>>アルジネート印象の練和 / ポイントおさらい
術式を覚えられない
歯科治療の術式をなかなか覚えられないという方も多いようです。基本的な術式から応用編まで、多くの術式を覚えるためには自分なりのコツをつかむことが必要です。
多くの術式を一気に覚えるのは大変なので、段階を踏んで覚えていきましょう。
メモを取って覚えている人も多いかも知れませんが、メモ通りの術式で進まないことも意外と多いですから、これが悩みのポイントだよね。そんな人はポジティブノートがおすすめだよ!
>>心がスッーと楽になるポジティブノートとは?
スケーリングが痛いと
患者さんから怒られる
スケーリングで患者さんに負担を与えてしまうというミスです。歯科衛生士の「ヒヤリハット事例」でも1位に上がっているのがスケーリングの場面。
スケーリング時のミスやクレームは【自分に責任がある】とはっきり分かるため、ショックも一番大きいですよね。
スケーリングには近道はありません。まずはスケーラーごとの特徴を理解し、経験をつむことで少しづつ上手くできるようになしかありません。
私はずっとアメリカンイーグルを使い続けてきたから、転職先もアメリカンイーグルが無いと困ります・・
道具へのこだわりが強いのであれば、絶対にマイスケーラーを持つべきです。クリニックへ要求するんじゃなく、どこに行っても働きやすい環境を整えることが大事!
研げてないスケーラーでスケーリングをしていると、余計に力がかかって、患者さんを傷つけてしまうリスクも増えるよね。スケーリングに自信が無い衛生士は、一回シャープニングセミナーに行ってみることをお勧めするよ!
器具を失くしてしまう壊してしまう
器具を失くす、壊すしてしまうという重大な失敗をしてしまった歯科衛生士もいるのではないでしょうか?
治療のために必要な器具ですし、歯科用器具は小さなものでも高額なケースが多いため壊してしまっては大変です。
器具を壊してしまうという方は、器具を正しく使えていない可能性があります。使用方法を確認すると良いかもしれません。
またおっちょこちょい型の人にありがちですが、意識せずに体の一部が器械に触れて落っことしてしまい→壊れるということもあります。
そんなおっちょこちょいな方は少しでも間取りの広いクリニックを職場として選ぶべきかも知れません。
器具を紛失してしまう方は「毎回同じ場所に置く」ということを意識しましょう。
見つかるまで探せ!って院長に言われて帰るのが22:00になった..多分失くしたの私だけど言い出せなかった..
新人だとなかなか、言い出せづらいよね..けど正直でいることは一番大事なことだよ。後になって周りからの評価が少しづつ上がるはず。意外にバレてるもんですし。
ミスをした時の対処法
次にミスをした時の対処法を解説します。ミスは誰でもします。ミスをしてしまうことは仕方がないことです。重要なのはミスをした後にどのような対処をするか。
ミスをしてしまったときは「報・連・相」と「確認」で対処するようにしましょう。
報告
失敗をした時はなるべく早く報告をします。上司である院長や先輩衛生士に失敗をした内容を報告して、指示を仰ぐようにすることが解決の第一歩です。
ミスした時はより早い対応が大事です。
これをおこたると、相手をキレさせる原因になりかねませんので、超重要!
連絡
報告の次は連絡を行うようにします。連絡には言い訳や意見を含めず。事実のみを告げることが大切です。 直接の上司だけでなく、治療に携わる人など、関係する人全員にミスを連絡するようにしてください。
うまく言おうというよりも、『簡潔に事実だけを伝える』
ちょっと賢い人ほど、的確なうまい説明をしてしまいがちですが、簡潔に伝える!これを意識しましょう。
相談
次に自分のミスや失敗について相談する癖をつけましょう。
事態に対してどのように対処するべきか、院長や先輩衛生士に相談することで、適切な判断を仰ぐことができます。
相手のアドバイス通りに動いているのであれば、仮にまた失敗したとしても、怒られることは少ないはずです。
これは一つの防御策とも言えますね。
確認
「報連相」に加えて重要なことが「確認」です。報連相を徹底することによって導き出された対処法は、再度「念の為の確認」を行ってから実践しましょう。
確認することは失敗を防ぐことに繋がります。失敗に失敗を重ねてしまわないように、実践する前には確認することを心がけてください。
歯科衛生士の仕事で失敗をした際には、「報告・連絡・相談・確認」の4つのステップが重要です。
歯科衛生士の仕事にはさまざまなミスや失敗がつきものです。
仕事をする上で基本的なことから、治療方法や器具に関することなど、さまざまなミスがあるでしょう。
大切なことは、ミスをしないことではなく、ミスした後にどのように対処するかということです。「報告・連絡・相談・確認」を徹底して、失敗による損害を最小限に抑えるようにしてください。
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ライター
転職カウンセラー
歯科衛生士の転職カウンセラーとして10年以上のキャリアがあり、これまでに歯科衛生士の転職サポートに携わった件数は日本でNo.2の実績を持つ。