人間関係や激務、患者さんの対応など歯科衛生士が「きつい」と感じるポイントはたくさんあります。
今回はそんな悩みのポイントや改善策を解説していきます。
「つらくて辞めたいな…」と思っている方は前向きになるきっかけになるかもしれません。
歯科衛生士は病みやすい?
年間数百名の歯科衛生士の方と面談をさせて頂いておりますが、率直に歯科衛生士は病みやすい職業と言えるかもしれません。
いわゆる一般企業とは違い小さい組織の中で働く歯科衛生士は、小規模ゆえの人間関係に悩みメンタルを壊してしまう方が多いのは事実です。
もちろん人間関係にとどまらず接客業の一面もあるため患者さん対応でストレスを感じたり、医院によっては物販や自費診療など営業的な要素を求められます。
激務による一律には言えませんが”病みやすい環境”であるとも言えます。
歯科衛生士の大変なこと
歯科衛生士として働くと大変なことは尽きません。特に人間関係や体力的なキツさは歯科衛生士あるあるかもしれません。
スタッフとの人間関係が悪い
一人のスタッフとうまくいかない時ならまだしも、複数のスタッフから嫌がらせを受けている場合、自分のいない所で他のスタッフが会話しているだけで『また自分のことを話しているのではないか...?』と疑心暗鬼になってしまいます。
人間関係解決のポイントは「自分を変えてみる」です。
嫌いな人を変えることはできませんが、自分自身が変わることはできます。思い切って歩み寄ることで意外と関係が改善することがあります。
もしも自分が仕事ができないのが原因で他の職場でもどうせ……と考えているのであれば、一度デンタルハッピーに相談をしてみてください。
これまでに同じような不安を抱えている方をサポートしてきたので、一番ベストな対応方法を一緒に考えることができます。
院長が求めていることが分からない
忙しい院長先生だと『1から10まで言わないでも理解してよ!』と指示が雑になることもあります。
特に新卒衛生士やスキルに自信のない歯科衛生士からすると、一向にできる様な気になれず不安になりやすいです。
こんな状況の時はお昼休みなど忙しくないタイミングで質問をすることで少しずつ院長の求めているものが分かってきます。
なんでも仕事を振ってくる
衛生士はスケーリングだけでなく在庫管理や消毒・滅菌等、患者対応以外にも忙しく、バタバタしている時に仕事を振って来られたりします。
効率よく仕事ができる人は手が空いてるように見えてしまい、どんどん仕事を任されてしまいがちです。
ポイントは「上手にNOと言う技術」を身につけることです。押し付けられた仕事を受けることで他の業務にどう影響するのかを説明すると良いです。
嫌な患者さんがいる
歯科医院に訪れる嫌な患者さんはモンスターペイシェントと呼ばれており、サラッと受け流せる人であれば問題ありませんが、「自分のどこが悪かったんだろう?」と自分を責めてしまう性格の人にとってはとても辛いでしょう。
患者さんがTBIを全然聞いてくれない
丁寧にプラーク付着部位を指摘し要点を絞ったTBIを行い、その場では「わかりました!」と理解した様子を示すのに、毎回プラークと食査をたっぷり蓄えてリコールに来院する患者さん。
この場合はなぜ、患者さんが磨いてこないのか?と患者さんとの会話の中から、それぞれ磨けない理由を探っていくことで解決策を見出すことができ、ラポールの形成にもつなげることができます。
おつぼねスタッフがいる
女性が多い職場ということもあり歯科衛生士は気が強い方が多いです。
勤務歴が長く意地悪な人は一定数どこにでも存在しますが、歯科医院の場合は少人数という事もあり、その影響力は絶大です。
その先輩に嫌われてしまうと職場の中で孤立してしまいがちですが、お局さんは歯科助手であることも多く、関係性を築く中で気を遣いすぎて疲弊してしまいます。
お局さんと上手に接するには、お局さんの経験を尊重し、小言には過度に反応せず、自分の仕事に集中するのが一番の解決策かもしれません。
>>もう耐えられない!!と思う前に。よくいるお局衛生士の攻略方法を解説
長い拘束時間
勤務時間が8時間だとしても昼休憩や着替える時間を含めると11時間位は歯科医院に拘束されてしまいます。すると仕事の日に自分の時間を作るのは中々難しいですよね。
歯科医院によっては勤務時間の相談を聞いてくれることもあるため、一度院長先生に相談してみると良いでしょう。
肩こり・腰痛
予防がメインのクリニックに勤めていると、朝から晩までスケーリングを行っている歯科衛生士も多いはず。
肩こり・腰痛は歯科衛生士の職業病とも言われますが、両足に均等に体重をかけ、背筋を伸ばすことがポイントです。
やりがいは?
患者さんから頼りにされる
いつも大変な歯科衛生士の業務ですが、そんな中でも患者さんから「ありがとう」の言葉をもらえることがあります。
「あなたにずっと診てもらいたい」と患者さんから頼られると嬉しい気持ちになりますよね。
色々な人とコミュニケーションが取れる
歯科医院の患者さんは小学生~高齢者まで幅広い年齢層の方がいます。
だからこそ赤ちゃんだった子が成長する過程や、自分の子供を連れてきてくれるなど世代を通してコミュニケーションを取ることもあります。
自身の成長と共に患者さんの人生に寄り添うことができるというのは、歯科衛生士として大きなやりがいに繋がることでしょう。
資格取得など目標を持って働ける
歯科衛生士には歯周病認定衛生士などの資格があり、一つの目標として目指す方もいらっしゃいます。
また、自身のスキルUPや視野を広げるために、トリートメントコーディネーターや食育士といった歯科業界で役立つ資格を目指す方もいます。
もちろんそのスキルを給料に反映する職場もあるため、自分のスキルに合わせた目標を持って働くことができます。
歯科衛生士は患者さんやスタッフさんとのコミュニケーションが多く苦労も多い職場です。
辛いことが多くて苦しい時は、前を向いて改善の努力をしていく事が一番ですが、辛い原因は職場環境にあり「どうにもならないケース」も多いです。
そんな時は一人で悩まないで、歯科医院や歯科衛生士の転職サポートに詳しいプロに相談してみるのもいいかもしれません。
>>つらいことが多くてどうしていいのか分からないと思ったら…
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ライター
歯科衛生士/ライター・動画編集者
歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。
現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。