「患者さんからクレームをもらった」
「先生に怒られた」
「仕事で失敗した」
歯科衛生士に向いていないと自分自身で決めつけてしまい、一度歯科業界から離れて一般企業で働くのもよく聞く話。
歯科衛生士向いてないかも…。と決めつける前に!
この記事を読むことで「向いていないかも…」と思っている方は解決法が分かってくるかもしれません。
患者さんからのクレーム
患者さんから直接、または受付や先生を通じてクレームをもらう事があります。
理由は様々で接遇、コミュニケーション、スケーリング時の痛みなどです。
対処法・改善のヒント
■接遇
もしあなたの接遇に関してクレームを頂いたのであれば、あなた自身が変わる必要性があります。
ネットの口コミを見ていても分かる通り、悪い評価で多いのは「態度や言葉遣い」です
態度や言葉遣いはどこの職場でも身に付けていて損はないので、今のうちに意識しておきましょう。
■コミュニケーション
患者さん自身は不安な気持ちで来院される方も多いので、よく観察し小まめな声かけをすることで安心感を与えてあげましょう。
また、スケーリングの痛みについては、歯科衛生士の技術不足で痛いと思い込んでいる患者さんは結構多いです。
歯肉退縮している箇所や炎症の起きている場所は痛む可能性があることを事前に伝えておきましょう。特に痛みに弱い患者さんには表面麻酔を塗布してからスケーリングをするなど事前に対策してから行うとクレームになりにくいです。
現役歯科衛生士ワンポイントアドバイス
歯科衛生士の一番大事な仕事は、患者さんとの信頼関係を築いて健康のサポートをしていくことですよね。
コミュニケーションというと自分が会話をしていくイメージを持っている人も多いのですが、実は相手の話を聞くことのが重要です。
先生に怒られた
一度も先生に怒られたことがない歯科衛生士はいないんじゃないかと思います。
先生の人柄にもよりますが、感情的に怒鳴りつけたり、機嫌が悪い時に八つ当たりしてくる先生も少なくありません。
対処法・改善のヒント
もちろん、もともと不器用な人や仕事が遅い人は努力が必須です。そして明確な理由があって怒られるのは致し方ないことです。
しかし明らかに理不尽な理由であったり、同じ事をして自分ばかりが怒られるなど明らかに”おかしい”場合は、その職場を離れるのも一つの手段です。
現役歯科衛生士
ワンポイントアドバイス
『① 先生の求めるレベルに達していない』
『② 先生から良い印象を持たれていない』
という2つの原因に分けられるかと思います。
①の場合は「早く一人前になってほしい」という気持ちの裏返しで、きつい言い方をしてしまう場合もありますから、努力によって改善出来る道があります。
一方で、②の場合でも挨拶をしっかりするように見直したりすることで改善する可能性があります。
【怒られやすい歯科衛生士必見!】印象が変わる対応方法
仕事でミスをしてしまう
忙しい業務の中ではミスを犯してしまうことがあります。しかし、医療ではちょっとしたミスでも大惨事になってしまうことも。
対処法改善のヒント
失敗しない人なんていません。
失敗を重ねて上達したり、同じミスを繰り返さない教訓になったりするものです。
クリニックが歯科衛生士に求める技術力は、クリニック毎に差があり学校の実習では経験が少ない仕事を当たり前に振られる事も多々あります。
技術的な失敗は練習を重ね技術を習得する事で解決します。
何事も一朝一夕にはいかないもの。事前の練習でいつでも対応できるように準備しておきましょう。
現役歯科衛生士
ワンポイントアドバイス
お休みの日に遊びに行きたくなる気持ちもわかりますが、脳やからだをしっかり休めることも大切です。
仕事を覚えられない
学校でいくら基本的な知識を身につけたとはいえ、座学と臨床は違うことも多いですよね。
一般的には仕事をはじめてから3ヶ月は仕事を覚える期間とされており、試用期間を設けられている歯科医院も多いと思います。
ただ、蓋を開けてみると「なんでそんなことも知らないの?」なんて言われてしまうこともありますよね。
対処法・改善のヒント
仕事を覚えられないと「歯科衛生士に向いてないのかも…」と思ってしまいますよね。。
人材不足で忙しい歯科医院では、先生や先輩たちは期待の裏返しとして、きつい言い方をしてしまうこともあるようです。
入社してはじめのうちは何度も繰り返して覚えていく期間でもあるので、周りに焦らされたとしても時には割り切る事も必要です!
カバーしてくれる周りの先輩たちに感謝しつつ、焦らず着実に仕事を覚えて行くことが大切ですよ。
現役歯科衛生士ワンポイントアドバイス
分からなければ先輩が忙しくないタイミングを狙って質問をして、メモを取って復習していきましょう。
潔癖症すぎる
出血、唾液、プラークに歯石…歯科衛生士はどうしてもそういったものを扱っていかなければならず、
潔癖症すぎると「汚くて無理」と感じてしまうかもしれません。
治療内容によっては歯茎を切って処置するものもあり、血が大量にでることも。苦手な方は治療のアシストにつくのが大変ですよね。
現役歯科衛生士ワンポイントアドバイス
常に清潔に保つことができるので患者さんや先生、スタッフには感謝されるのではないでしょうか。
もしどうしても出血などが無理な場合は、外科処置の少ない医院に行く、アシスタントは別の人にお願いするなど回避できる方法もあります。
歯科衛生士自体に向いていないというのは気のせい?
歯科衛生士を辞めたいと思うのが「歯科衛生士業務」なのか、「職場」なのか、はたまた「まだ頑張れる」のか、ハッキリしたのではないでしょうか?
1つ言える点は、歯科衛生士という職業自体に向いてないと感じていても、解決方法はいくらでもあるということです。
数年後には「なんであの時はあんなことで悩んでいたのだろう...」と思えるときが絶対に来ますので、諦めずにやれることを考えてチャレンジしていってください。
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ライター
(株)Dental Happy 代表取締役
2008年に歯科衛生士専門の人材紹介会社を設立。これまで2000名を超える歯科衛生士と面談し就職先の決定に大きく関わる。関東エリアにある約2000人の歯科医院経営者より採用担当としての依頼を受ける。株式会社ヨシダや神奈川県歯科医師会より歯科衛生士の採用に関する講演依頼を受け登壇。