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知っておきたいクレーム対応

知っておきたいクレーム対応
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作成日:2022/05/31
歯科衛生士として患者さんの対応をする以上、ほぼ絶対というほど出くわすのがクレーム。
キャリアが浅い衛生士がミスをしてクレームになるイメージがありますが、実際は経験豊富なスタッフでも、患者の怒りスイッチを押してしまうことでクレームになることがよくあります。
 
今回はそんなクレームについて、発生した際の対応とそもそもクレームが起きないようにするための事前準備について解説していきたいと思います。

クレーム発生の原因



 

なぜクレームは起きるのか


歯科衛生士として働く中で発生するクレームの多くは「余裕のなさ」が主な原因と言えます。
歯科医院に訪問する患者さんの多くは、何かしらの不安を抱えて来院する場合がほとんど。ただでさえストレスがかかる場面ですが、スキル的な余裕のなさ=自信のなさがクレームになることもあれば、時間に余裕がなく雑な対応になって起きるクレームもあります。
 

主なクレームの例


◇患者対応に対するクレーム
主に患者さんに対する態度や身だしなみ、言葉遣いなどです。また「予約したのに長時間待たされた」、「受付がなかなか来ない」といったクレームも発生します。

◇設備や環境に対するクレーム
ユニットが汚れていたりバリアフリーに対応していない、汚れやごみが目につくなど衛生面に関するクレームです。コロナ禍になり衛生面を気にする人も増えているため、より注意する必要があります。

◇診療に対するクレーム
治療が乱暴だった、説明がないまま進められた、など診療内容に対するクレームも多いです。歯科衛生士だとTBIなどの説明の仕方に問題がある場合もあります。

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歯科衛生士は患者と接する機会も多いため、歯科医院の顔とも言えます。気だるそうな挨拶やぶっきらぼうな態度は、どんなに内容が良くても歯科医院全体の印象も悪くしてしまいます。

「余裕がないから」「忙しから」と雑な対応をしてしまうと、患者の目は無駄に厳しくなるばかり。

また、クレームを受けたスタッフは相当メンタルが強くない限りは、強いストレスを感じることになり、最悪の場合、体調を崩してしまうことさえもあります。

最近ではネット上で誰もが気軽に口コミを読んだり書いたりできるため、特定ができるような形で悪い口コミを書かれてしまうこともあります。

クレームが発生した場合の対応とは?



 

クレームが発生した場合の対応は?

とはいえ人と接する仕事をしている以上クレームは避けられないもの。実際に発生した場合はどのような対応をすべきなのでしょうか。

①クレームの内容を落ち着いて伝える
クレームは突発的に発生するもの。いざ発生した場合にテンパってしまうと患者さんを余計不安にさせてしまうでしょう。
可能であれば個室に移動して他の患者さんの迷惑にならないようにしましょう。移動することによって患者さん自身が冷静になる時間と空間を与えることができます。

②業務記録を確認する
毎日多くの患者さんを診ている中で、他の患者さんと混同してしまうことがあります。それを防ぐのが業務記録です。既につけている方もいると思いますが、余裕がなくなってくるとついつい疎かになってしまいがちです。

ただ、患者さんに対してどんな指導をして、どんな説明をしたかを記録することは、自分の身を守るためにも必要なことなのです。クレームが起きてしまった場合でも、必要に応じて記録を見せることで穏便に解決できることがあります。

③患者さんの話しをしっかりと聞く
感情が高ぶっている状態の患者さんが話している最中に、話しを遮ってしまったり言い訳を並べることは逆効果になります。
まずは患者さんの主張をしっかりと聞きとることが大事です。
アポの時間が迫っているから…と対応を後日に回してしまうことも避けましょう。

聞き取りのポイントは以下の通りです。
・実際に怒ったことは何か
・患者さんの感情(クレームの内容に対しどう感じ、どう受け取ったのか)
・患者さんがどうして欲しいのか

普段多くの患者さんと接しているスタッフは「普通だったら○○しなくても大丈夫だろう」「患者はこう思っているだろう」という思い込みをしていることもありますし、逆に患者さんも「ここまではしてくれるだろう」と期待をしている部分があります。
そういった気持ちのずれから発生するクレームも多いため、クレーム対応では当事者同士の感情と思いを探る必要があります。

※クレーム対応においては「絶対」や「普通は」といった主観で断定的な言葉は控えるのがベターです。これらの言葉で話をしてしまうと患者さんは自分が否定されたと感じてしまいます。

クレームを事前に防ぐために





クレームを0にすることは並大抵のことではなく、どんなに評判の歯科医院でも防ぐことはできません。
しかし、気持ちの良い対応や温かい気遣いを見せることで安心感を与えることはできます。
患者さんが歯科医師に求めるものが「腕」だとすれば、歯科衛生士に求めているものは「安心感」と言えます。

患者さんが口に出さないことや、言いにくいことまで気を利かせることができる衛生士は、自然と安心感を与えクレームの可能性を少なくできるでしょう。
例えば女性の患者さんや妊婦の患者さんに対してブランケットを用意したり、ご年配の患者さんに対して手を差し伸べながら移動するといった気遣いです。

また、患者様の中には、仮に言いたいことやご要望があっても、歯科医師には言えずに我慢してしまう方もいます。そこで歯科衛生士が親身になって患者さんの本心を聞き出し、ドクターに伝えていくことで本当に必要としている治療を提供することもできます。

まとめ


いかがでしたでしょうか。クレームを受けると「何でそんなことを言うのだろうか」と思うと思います。しかし、医院に期待をしているからこそのクレームであり貴重なご意見でもあります。
実際にクレームが少ない歯科医院の多くは、頂いたクレームに対して対策と改善を積み重ねていったことで患者さんにとってより良い医院にしているのです。
クレーム対応は進んでやりたいと思うものではありませんが、対応一つでファンになってくれることもあるので、前向きにとらえてみてください。

 
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