歯科衛生士として働く方の中には「訪問診療」に興味を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご存じの通り少子高齢化の影響で高齢者が増えている中、
将来性の高い訪問歯科業界では歯科衛生士の需要が年齢を問わず高いです。
今回はそんな訪問診療についての概要と認定訪問歯科衛生士について解説していきたいと思います。
1.訪問診療の概要
病気や障害、加齢などにより医院に足を運ぶことができない患者に対し、
歯科医師や歯科衛生士が訪問して診療をするもので、訪問先は一般家庭や介護施設などが主になります。
訪問先によって診療環境が異なるため臨機応変な対応が求められますが、
介護に近いものがあるため、外来より患者との距離感が近いと言えるでしょう。
業務としては訪問診療で使用できる機材に限られますが、虫歯治療や歯石除去、口腔ケア、予防といったものがメインとなります。
人によっては訪問診療と聞くと
「移動が大変…」
「何をするのか分からない…」
「気を遣うことが多くて大変そう…」
と思われることもあるかもしれませんが、
患者や家族の方と向き合う時間も多いため、より濃い信頼関係を築くことができます。
また、扱う機器自体が限られているため、例えばブランクがある衛生士さんでも無理なくスタートができる環境とも言えるでしょう。
ちなみに訪問なのでもちろん車移動が発生しますが、逆に移動時間=休憩と捉える衛生士さんも多く、意外に負担は大きくないようです。
2.訪問歯科の求人について
多くの場合は外来と訪問の兼務として募集をしているパターンです。
訪問診療専門での求人は多くはありませんが、稀に募集をしていることがあります。
本格的に訪問で経験を積みたいと考えている方は、こういった訪問専門の求人を探してみるのも手です。
歯科医師の指示の下、衛生士が単独で訪問先へ行き口腔ケアが出来るため年齢を重ねていることが逆に強みとなるフィールドです。
介護に近い要素もあるため、クリニック側からも若年層よりも年配層の募集を望む声が多く聞かれます。
認定訪問歯科衛生士を取得までの道のり
そんな訪問歯科にも認定制度があるのはご存知ですか?
現在、日本訪問歯科協会が訪問歯科診療に関して、専門的知識と経験の両方を有する歯科衛生士を認定訪問歯科衛生士として正式に認定を授けています。
資格取得までの道のりは下記の通りです。
ハードル1:歯科衛生士の免許を有する
ハードル2:日本訪問歯科協会に2年以上継続して在籍し、訪問歯科学会に参加している会員クリニックに2年以上在籍していること
上記を全て満たし試験をパスすると晴れて、訪問歯科の認定衛生士として登録が可能になり、日本訪問歯科協会にも登録されます。
これまで訪問歯科にあまり関わっていない方は、 まずは外来診療と訪問歯科をバランスよく診療している歯科医院が良いかもしれませんね。
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