歯科医師が円満に退職するために必要なこと
歯科医師としてキャリアを積んでいくにあたり、転職はつきもの。もちろんスキルアップを目指す転職もあれば、人間関係や勤務条件など他の原因によって転職を余儀なくされるケースもあります。
今回はそんな歯科医師の転職について「円満に退社する手順」をお伝えしていこうと思います。
そもそも円満退職とは?
歯科医院は個人経営の場合も多く、院長の裁量権も大きいため、院長や決裁者の納得が得られないと円満に退職しにくいことがあります。
特にスキルを持った歯科医師の場合、患者さんが減ることによる売り上げ減少も考えられるので、なかなか同意を得られないパターンがあります。
そのため、雇用側と転職側の双方が納得して初めて円満退社と言えるのです。
よくある退職理由は?
歯科医師のよくある退職理由を見ていくと
・院長と合わない
・給料が安い
・開業することになった
・歯科衛生士・歯科助手から嫌われる
・スキルアップが望めない
etc...
といった理由が挙げられます。
>>歯科医師のよくある退職理由TOP10
特に院長との関係性に悩み転職をする歯科医師はいつの時代も多いもの。
退職の意向を伝えるのも院長のため、「どうせ退職をするから」といって敵対心をむき出しにしていると円満には退職できませんので、最後だからこそ真摯に向き合いましょう。
いつまでに退職を伝える?
・退職する意向は早めに伝える
・契約条件の確認をする
・患者の引継ぎはもれなく
歯科医師が退職の意向を伝える場合、タイミングが非常に重要になります。
適切なタイミングで退職を申し出ることで、後任歯科医師の選定や患者への引き継ぎをスムーズに行えるだけでなく、職場との関係も良好に保つことができます。
① 退職する意向は早めに伝える
退職を決断したら、できるだけ早めに院長に退職意向を伝えることをお勧めします。一般企業では1か月前に、としている企業が多いですが、歯科医師の場合は担当制で患者を診ていることも多いので、3か月~6か月前を目途に院長に伝えると良いでしょう。
② 契約条件の確認をする
退職の意向を伝えるにあたって、自分が勤めている職場の雇用契約書を確認しましょう。雇用契約書には「退職をする場合の退職通知」の期限が定められていることもありますので、その場合は前もってスケジュールを立てておきましょう。
民法では2週間が対象通知の期限とされていますが、2週間前であればOKだと考えていると、トラブルになりかねませんので必ず確認をしておきましょう。
③ 患者さんの引継ぎはもれなく
患者さんのケアは歯科医師の重要な仕事です。退職を決意した際には、患者さんへのケアを無断で中断しないよう、後任医師への適切な引き継ぎを計画しておきましょう。
引継ぎは口頭だけで終わらせず、担当していた患者さんの細かな特徴や注意点をまとめて分かるようにしておきましょう。
また、患者さんにも事前に退職する旨を伝え、挨拶と後任歯科医師の紹介をしておくことで、スムーズにバトンタッチをすることができます。
円満に退社をするための伝え方は?
・冷静かつ礼儀正しい態度で臨む
・感謝の気持ちを伝える
・事前に話す時間を確保しておく
① 冷静かつ礼儀正しい態度で臨む
先ほども書いた通り歯科医師の退職理由で多いのが院長との関係。そうすると退職を伝える際に感情的になってしまいそうですが、こういった時こそ冷静かつ正しい態度で話すことが必要です。
退職理由を正直に言いすぎると軋轢を生み、退職日までの間に気まずい思いをしてしまうので、院長の立場にも立ちつつ思いやりを持って伝えましょう。
② 感謝の意を示す
感謝の気持ちを伝えられて嫌な気分になる人はいないでしょう。
様々な理由があり退職を決意したわけですが、何かしらの経験を積んでいたことも事実です。
最後だからこそ、感謝の意はしっかり伝えることで円満に退社することができるでしょう。
③ 事前に話す時間を確保しておく
予め院長がどのタイミングで手が空きそうか確認し、話す時間のアポイントを取っておきましょう。
診療中や帰る間際などバタバタした時間帯に伝えようとすると、退職の意向が流されたり、なあなあになってしまう可能性もあるため、しっかり時間をとってもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
歯科医師は技術職に近いものでもあり、スキルを持った方はなかなか辞めさせてくれないということも意外に多いのです。
お互いが気持ちよく最後まで働けるように、退社までの手順はしっかり踏むようにしましょう。