データで見る開業医の年収事情
開業歯科医の割合
厚生労働省の最新調査(令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況)によると、歯科医師のうち診療所で働いている方が85%です。
次に多いのは病院で働いている方で歯科医師全体の11%となります。ただ、これには臨床系の勤務医も多数含んでいるため、実質的にほとんどの方が診療所で働いていることになります。
さらに診療所で働いている歯科医師のうち、代表者として働いている歯科医師の方が64%となっておりますので、開業する歯科医師の割合は半数を超えてくる状況です。
開業歯科医の平均年収
厚生労働省の最新調査(第23回医療経済実態調査)によると、個人経営の歯科医院で平均で646万円、医療法人の院長で1,475万円です。
医療法人に勤める常勤歯科医師の平均年収が746万円なので、個人経営の院長の年収はそれよりも数値上は低いということになります。
ただし、個人開業の年収は経費等を差し引いて残った金額になるため、勤務医で同じだけの年収を貰っているのとは内容が異なってきます。
歯科医院を開業した場合に初期費用が5,000万円ほどかかると言われておりますので、売上がそれなりにあっても借金の返済で手元に残るお金が少ない点も考慮する必要がありそうです。
開業医として成功して高い年収を得るために
自費の専門分野を持つ
歯科医院で売上を伸ばそうとしたときに、患者数か患者1人あたりに請求する医療費か、あるいは両方を上げる必要があります。
周辺地域の患者さんの数が限られる場合は特に、各歯科医院が自由に診療報酬を決めることができる自費診療の割合を増やし、保険診療に偏らないようにする必要があります。
集患力を上げる
新規に開業しても患者さんが来てくれないと売上が上がりません。周辺地域の患者さんに認知と来院を促す必要があります。
また、1回来てくれた患者さんがリピートしてくれないと、新規患者を獲得し続けなければならず経営が安定しません。
そのようなことにならないためにも、1回来院してくれた患者が再度来てくれるように満足度の高い対応や、DMで定期検診を呼びかけるなどの工夫が必要になるでしょう。
開業した歯科医師の年収事情まとめ
いかがでしたでしょうか?
歯科医師は必要な設備費用が多く、軌道に乗るまでの集患面も考慮するとゼロから開業するのは大変です。さらに今までは治療に専念できていたのが、スタッフのマネジメント等にも気を配る必要が出てきます。
平均年収を考慮すると、勤務医でもそれなりに高収入を得ることは可能ですので、労力に対する対価だけ見たらおいしいとは言えないかもしれません。
それでも、自分の歯科医院を持ちたいと考える方もいらっしゃると思います。
実際に開業を考えている勤務医の方は、そのタイミングが近づいていたときに、開業のノウハウを持つ中規模以上のクリニックで数年間働くケースが多いです。
ある程度経験を積んで、そういったノウハウが積めるようなクリニックに転職したいと考えている歯科医師の方は、デンタルハッピーDr.にお問合せください。