クリニック規模で読み解く。歯科医師の平均年収

クリニック規模で読み解く。歯科医師の平均年収

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歯科医師も人の子。他の人の懐具合が気になりませんか?
同僚・先輩などの収入はとくに…。

とは言えお金のことは聞きにくいし全体の実情を知るのも難しい。

そこで1つの指標となりそうなのが厚生労働省が公開してる「統計データ」です。それを見ると色々な職種の平均年収(給与)がわかるんです。

目次

歯科医師の平均年収

厚生労働省の平成30年(2018年)賃金構造基本統計調査を見てみますと、歯科医師に関しては以下のようなデータとなっています。

「歯科医師(企業規模10人以上)」~平成30年賃金構造基本統計調査~

年齢

37.8歳

勤務年数

5.7年

現金給与額(平均月給)

64.4万円

年間賞与その他の特別給与額

57.4万円

労働者数

7,250人

 

このデータから「年収 = 「現金給与額) ×12 + (年間賞与その他の特別給与額) 」として計算すると、

企業規模10人以上に勤めている平成30年(2018年)の歯科医師の平均年収はおよそ“830.2万円”でした。

平均年収をクリニック規模で比較

ただし「賃金構造基本統計調査」で注意しなかればいけないのは、これは歯科医師7,250人を対象にした調査だということ。

調査した人数(サンプル数)がそこまで多くないので、正確な数字とはいえませんので、あしからず。

この「賃金構造基本統計調査」には、企業規模別のデータも載っています。そのデータをまとめてみると以下のようになっています。

「歯科医師(企業規模1,000人以上)」~平成30年賃金構造基本統計調査~

年齢

39.5歳

勤務年数

9.1年

現金給与額(平均月給)

54.7万円

年間賞与その他の特別給与額

82.9万円

労働者数

850人

企業規模1,000人以上の平均年収(2018年調査):739.3万円

 

「歯科医師(企業規模100~999人)」~平成30年賃金構造基本統計調査~

年齢

37.7歳

勤務年数

2.4年

現金給与額(平均月給)

126.4万円

年間賞与その他の特別給与額

33.1万円

労働者数

620人

企業規模100~999人の平均年収(2018年調査):1,549.9万円

 

「歯科医師(企業規模10~99人)」~平成30年賃金構造基本統計調査~

年齢

37.0歳

勤務年数

5.5年

現金給与額(平均月給)

61.2万円

年間賞与その他の特別給与額

56.3万円

労働者数

5,790人

企業規模10~99人の平均年収(2018年調査):790.7万円

 

企業規模100~999人の平均月給(平均年収)が他2つに比べかなり高めになっています。勤続年数がかなり短いのも目につきます。

これは将来の独立に備えて、大きな医療法人で経験を積みながらお金を稼ごうと思っている歯科医師の割合が多いことが理由の一つかもしれません。

お金を稼ぐ歯科医師

※ただし、平成30年度のサンプルは平均年収・勤続年数ともに平成28年・29年と比べかなり差が出ています。平成30年の調査サンプルの偏りについては、歯科勤務医は年収3,000万円の夢を見るか?で詳しく解説していますのでご一読を。

 

歯科医師業界の特徴?

平均月給は、一般的な業種においては企業規模が大きくなるほど高くなるという傾向があるのですが、「医師」はちょっと様子が違うようです。

医師に関しては(歯科医師も含め)企業規模1000人以上のところより、企業規模100~999人のほうが、平均月給が高くなるようです。

歯科医師ではない医師の場合も、企業規模100~999人のほうが、企業規模1,000人以上の方よりも平均月給が高いです。

歯科医師と医師の違いはどうなってるのでしょう?

【歯科医師】
企業規模1,000人以上で働いている:12%
企業規模100~999人で働いている:8%
企業規模10~99人で働いている:80%

【医師】
企業規模1,000人以上で働いている:64%
企業規模100~999人で働いている:29%
企業規模10~99人で働いている:7%

以上から分かるのは、歯科医師は“企業規模が小さい労働者”が圧倒的に多いことです。

この「賃金構造基本統計調査」データは、企業規模(クリニック規模)10人以上が対象となっています。

しかし、歯科医師の割合が一番多いのは企業規模10人以下のクリニックではないでしょうか?※歯科医師全体の6割が該当するのでは…?

そう考えると、この賃金構造基本統計調査では、「企業規模10~99人に勤める歯科医師の平均年収」が、歯科医師の平均年収の実態に近いのかもしれません。

歯科医師の平均年収の実態

なお、あくまでも上記は「平成30年賃金構造基本統計調査」のデータです。実態に迫りたいなら複数年のデータを参考にするべき。

そこで「平成29年 賃金構造基本統計調査」と「平成28年賃金構造基本統計調査」のデータも下記に示しました。ご参考に。

「歯科医師(企業規模10人以上)」~平成29年(2017年)賃金構造基本統計調査~

年齢

37.9歳

勤続年数

6.7年

現金給与額(平均月給)

60.5万円

年間賞与その他の特別給与額

31.6万円

労働者数

9,340人

企業規模10人以上の平均年収(2017年調査):757.6万円

 

「歯科医師(企業規模10~99人)」~平成29年(2017年)賃金構造基本統計調査~

年齢

37.8歳

勤続年数

6.9年

現金給与額(平均月給)

58.3万円

年間賞与その他の特別給与額

33.1万円

労働者数

7,440人

企業規模10~99人の平均年収(2017年調査):732.7万円

 

「歯科医師(企業規模10人以上)」~平成28年(2016年)賃金構造基本統計調査~

年齢

40.3歳

勤続年数

5.5年

現金給与額(平均月給)

68.6万円

年間賞与その他の特別給与額

33.4万円

労働者数

9,090人

企業規模10人以上の平均年収(2016年調査):856.6万円

「歯科医師(企業規模10~99人)」~平成28年(2016年)賃金構造基本統計調査~

年齢

41.7歳

勤続年数

5.8年

現金給与額(平均月給)

69.5万円

年間賞与その他の特別給与額

33.5万円

労働者数

5,520人

企業規模10~99人の平均年収(2016年調査):867.5万円
 

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