「せっかく歯科衛生士になったのだからもっと専門性を高めたい」
「大学院をめざして世界を広げたい」
このように感じて、大学院の進学を検討している方はいらっしゃいませんか。
しかし、ネットで検索してみてもあまり情報が出てこず、わからないことがいっぱいですよね。
歯科衛生士でも大学院に進学することはできるのでしょうか。
また、進学することのメリットがあるのか、学位取得後にいったい何ができるのかなど気になることも多いと思います。
そこで今回は
・歯科衛生士が大学院に行くための条件やメリット
・学位取得後に目指せる姿
を解説していきます。
大学院とは
大学院は、大学を卒業した人が専門的な知識を身につけるために研究を行なう場所。
大学は広く浅く基礎知識を身につけるのに対して、大学院は狭く深く学びます。
大学で学んだ基礎を活かし、応用力をつけるために探求するイメージです。
大学院の種類と期間
大学院には、修士課程と博士課程があります。学校によって異なりますが、修士は2年間程、博士課程は3~4年間程学ぶことが多いです。
進学のタイミング
大学を卒業してそのまま大学院進学するケースもあれば、社会人を経験してから大学院に入学することもあり、大学院生はさまざまな人がいます。
歯科衛生士におすすめの大学院の分野
歯科衛生士におすすめの大学院の分野は口腔保健系です。
歯科衛生士の知識をいかせるので、より専門性を高めることができますよ!
口腔保健系分野を持つ大学院
口腔保健系分野を持つ大学院は下記の通りです。
- 東北大学大学院
- 新潟大学大学院
- 東京医科歯科大学大学院
- 大阪歯科大学大学院
- 広島大学大学院
- 徳島大学大学院
- 鹿児島大学大学
- 九州歯科大学大学院…など
異分野の選択肢
他にも、歯学部を卒業して歯学系、看護部や医学部を卒業して医学・看護系、自然科学系、心理学系、MBA系(経営学)を選ぶ方もいらっしゃいます。
異分野の知識を組み合わせることで就職や転職に有利になることがあります。
多様な学び方
大学院には、昼間部・夜間部、社会人向け、夜間や週末開講、通信制など様々な学び方ができるので、歯科衛生士として勤務しながら通うことも可能です。
歯科衛生士が大学院に行くための条件
大学院に入学するためには、大学を卒業して「学士」の学位を取得することが必須です。
基本的には、歯科衛生士の専門学校や短期大学では難しく、4年制大学を卒業した人が大学院に進学します。
しかし、高卒・専門卒でも専門職の経験によっては個別で出願できることもあります。
学校ごとに異なるので、自分の学びたい分野がある学校や興味のあることに詳しい先生がいる学校、近くて通いやすい学校などをまずは調べてみてください。
歯科衛生士が大学院に行くメリット4つ
歯科衛生士が大学院に行くメリットは4つあります。
①自分のやりたいことに集中できる
もっと深く研究したい人や世の中のためになるものを開発したいと考えている人には向いている場所です。
自分のやりたい研究に集中することができます。
②人脈が広がる
大学では出会えなかった人と知り合え、お互いに刺激し合うことができます。
③初任給が高くなることがある
臨床現場ではさほど変わりありませんが、企業に就職したときなどに初任給が高いことがあります。
④就職先の選択肢が広がる
歯科衛生士の資格を取ったあとは歯科医院や病院に勤務する人がたいはんですよね。
一方、大学院を卒業すると、歯科医院や病院での勤務だけではなく、より専門性をいかした働き方ができるため、就職先の選択肢は広がります。
大学院に通うことで、自分のやりたいことを叶えやすい環境が整うのではないでしょうか。
歯科衛生士が学位取得後に目指せる姿
修士課程を履修した5~7割の方が博士課程に進学します。
博士課程を経た後は大学などの研究機関の研究者として就職したり、歯科衛生士養成機関の教員をしたりする人が多いようです。
また、大学院卒業後は専門性が高くなることから民間企業の就職がしやすくなります。
期待値も高くなるので、個人経営の歯科医院よりも福利厚生やお給料の面も良くなり、安定した働き方ができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大学院に進学すると費用の負担が増えたり、研究に忙しくて時間がなかったりします。
そもそも大学院へ入学するための受験へ向けて勉強しなければなりません。それでも、その後に得られるメリットは大きいと言えます。
今の働き方に不満がある人やこれからの進路に悩んでいる方、学びたい意志が強い方は、ぜひ大学院の進学も視野に入れてみてください。
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ライター
歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。
現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。