歯科衛生士として働く方の中には「訪問診療」に興味を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご存じの通り少子高齢化の影響で高齢者が増えている中、
将来性の高い訪問歯科業界では歯科衛生士の需要が年齢を問わず高いです。
とはいえいざ職場探しをした際、「訪問診療がある歯科医院はちょっと…」と苦手意識を持ってしまう方が多いのも事実です。
今回はそんな訪問診療について概要と認定訪問歯科衛生士について解説していきたいと思います。
訪問診療とは?
訪問診療の概要
まずは訪問診療とは?というところから解説していきたいと思います。
病気や障害、加齢などにより歯科医院に足を運ぶことができない患者に対し、
歯科医師や歯科衛生士が訪問して診療をするもので、訪問先は一般家庭や介護施設などが主になります。
訪問先によって診療環境が異なるため臨機応変な対応が求められますが、
介護に近いものがあるため、外来より患者との距離感が近いと言えるでしょう。
歯科医師や歯科衛生士が訪問して診療をするもので、訪問先は一般家庭や介護施設などが主になります。
訪問先によって診療環境が異なるため臨機応変な対応が求められますが、
介護に近いものがあるため、外来より患者との距離感が近いと言えるでしょう。
ご高齢の方や身体が不自由な方はどうしても体力や抵抗力が弱りがちになります。コロナ禍も相まって歯科医院へ行くこと自体がリスクと感じ、虫歯や歯周病を放置していると、体全体に影響がある重篤な疾患になる可能性もあります。(実は訪問診療を受けている方の方が、受けていない方に比べて医療費が少ないというデータもあります)
このように訪問診療はご高齢の方や身体が不自由な方のトータルケアをするという意味でも社会的意義の大きな業務と言えるのです。
訪問診療の業務内容
訪問歯科の患者で一番多くなるのは高齢者の方です。そして高齢者に特に多い悩みごとの一つが「食べることが難しくなっている」という点です。入れ歯の破損や歯痛の悩みがとても多く、歯周病治療や入れ歯の作成、口腔ケア、口腔機能のリハビリといった業務がメインの業務になってきます。
人によっては訪問診療と聞くと
「移動が大変…」
「何をするのか分からない…」
「気を遣うことが多くて大変そう…」
と思われることもあるかもしれませんが、
患者や家族の方と向き合う時間も多いため、より濃い信頼関係を築くことができます。
また、扱う機器自体が限られているため、例えばブランクがある衛生士さんでも無理なくスタートができる環境とも言えるでしょう。
ちなみに訪問なのでもちろん車移動が発生しますが、逆に移動時間=休憩と捉える衛生士さんも多く、意外に負担は大きくないようです。
訪問診療の求人
多くの場合は外来と訪問の兼務として募集をしているパターンです。外来がメインだけども週に1~2回は訪問に出る歯科医院が多いです。訪問診療専門での求人は多くはありませんが、稀に募集をしていることがあります。
本格的に訪問で経験を積みたいと考えている方は、こういった訪問専門の求人を探してみるのも手です。
歯科医師の指示の下、衛生士が単独で訪問先へ行き口腔ケアが出来るため、年齢を重ねていることが逆に強みとなるフィールドです。実際に訪問歯科で働くスタッフは40~50代が多いと言えます。
介護に近い要素もあるため、クリニック側からも若年層より年配層の募集を望む声が多く聞かれます。
とはいえ新卒や若くて経験が浅い方でもその分体力があるため、求められる場合もあります。
認定訪問歯科衛生士になるには
そんな訪問歯科にも認定制度があるのはご存じでしょうか?
現在、日本訪問歯科協会が訪問歯科診療に関して、専門的知識と経験の両方を有する歯科衛生士を認定訪問歯科衛生士として正式に認定を授けています。
資格取得までの道のりは下記の通りです。
STEP1:歯科衛生士の免許を取得する
STEP2:日本訪問歯科協会に2年以上継続して在籍し、訪問歯科学会に参加している会員クリニックに2年以上在籍していること
STEP3:日本訪問歯科協会が認定する講習会・セミナーに出席すること
STEP4:訪問歯科をより理解するために。日本訪問歯科協会の研修会や日本訪問歯科学会、セミナー等に参加すると尚よい
上記を全て満たして試験をパスすることで、晴れて認定訪問歯科衛生士になることができるのです。
現在、日本訪問歯科協会が訪問歯科診療に関して、専門的知識と経験の両方を有する歯科衛生士を認定訪問歯科衛生士として正式に認定を授けています。
資格取得までの道のりは下記の通りです。
STEP1:歯科衛生士の免許を取得する
STEP2:日本訪問歯科協会に2年以上継続して在籍し、訪問歯科学会に参加している会員クリニックに2年以上在籍していること
STEP3:日本訪問歯科協会が認定する講習会・セミナーに出席すること
STEP4:訪問歯科をより理解するために。日本訪問歯科協会の研修会や日本訪問歯科学会、セミナー等に参加すると尚よい
上記を全て満たして試験をパスすることで、晴れて認定訪問歯科衛生士になることができるのです。
訪問歯科診療の将来性
冒頭で解説したように超高齢者社会と呼ばれるようになった昨今、訪問歯科の需要はますます高まってきたと言えます。
要介護者や特別養護老人ホームへの訪問といった介護に近い要素があるため、需要に対する供給が足りていないのが現状です。
訪問歯科を経験したことがある衛生士自体が多くないため、一度経験をすれば職場探しでの幅も大きく広がることになるでしょう。
いかがでしたでしたでしょうか。
要介護者や特別養護老人ホームへの訪問といった介護に近い要素があるため、需要に対する供給が足りていないのが現状です。
訪問歯科を経験したことがある衛生士自体が多くないため、一度経験をすれば職場探しでの幅も大きく広がることになるでしょう。
いかがでしたでしたでしょうか。
訪問歯科は一般歯科と違うやり方や移動が伴うため、歯科衛生士の就職先としては避けられてしまいがちです。
しかし、高齢の患者が多い分、噛めるようになる喜びや本人だけではない家族の喜ぶ顔も見れるなど、社会的貢献度も高くやりがいが大きい業務でもあります。
新しい職場を探すタイミングが来た際は、ぜひ訪問診療で働く道も検討してみてはいかがでしょうか。