初めて歯科医院での予防検診やフッ素塗布を希望し、来院する子供が不安や恐怖を感じることなくスムーズに施術を行うためのポイントをご紹介します。
子供は視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚の五感が敏感です。理由などなく感覚のまま「すき」「きらい」かを分けます。
さっきまで笑っていたのにその場の空気を感じとり「なにか知らないことをされる」恐怖感が湧き上がり大泣きしたりすることがあります。
子供の立場になってみれば初めて来たところで薬の臭いがして、見たこともない大人が白衣を着て自分を見ている。
お母さんやお父さんが「大丈夫だから」という言葉の裏には「大丈夫じゃないことするのか?」と不安でいっぱいになることでしょう。
この時の体験が、【歯医者さんトラウマ】になってしまう可能性は大きいのです。
突然何かをすることは控えしょう。
時間が押していたりしても、焦らずにまずは診療室に入る前にお母さんと簡単にミーティングをしましょう。お話をするとき私達DHは明るい声で笑顔でゆっくりお話をしましょう
話す姿勢も子供と同じくらいの目線までしゃがんでお母さんの目線より下になりましょう。そして、お母さんに今日はどこまでやれるようにしたいかを確認します。
※※ 保護者に確認すべき点 ※※
・歯医者さんに慣れるトレーニングから焦らずにやりたいか?
・泣いていても、希望の内容をできる限り少ない来院数で終わらせることを望んでいるのか?
・歯医者さんに慣れるトレーニングから焦らずにやりたいか?
・泣いていても、希望の内容をできる限り少ない来院数で終わらせることを望んでいるのか?
ユニットに座ることができたら、急にユニットを水平にせずに座った状態で、ここでも目線を子供に合わせミラーを触ってもらったり、ウガイの練習をしてみたり、ワッテで小さい綿球をつくって触らせフワフワ感が気持ちいいということを体験してもらい、触れても痛くないものだけを触らせてみましょう。
嗅覚を表現するにはフッ素の甘い匂いを嗅いでもらったり子供用の歯磨剤の臭いを嗅いでもらいます。その時にまずはお母さんに嗅いでもらい「いい匂い」と表現してもらえると子供はお母さんのいうことだから大丈夫と同じリアクションを多くの子供がします。
味覚については甘い歯磨剤を用いてブラッシングをしてみることをおすすめします。その際、出来たことは些細だと思うことも褒めてください。
お母さんには自宅に帰ったら頑張れたことをたくさん褒めてもらえるよう協力していただきます。そして、次回までの目標をつくり歯医者さんに関連する絵本を見ながらイメージトレーニングをしてきてもらいます。
お約束が守れた時は小さな「ご褒美」をあげるのは重要です。
一番簡単にできるのはシールⅠ枚を「歯医者さん頑張ったノート」に貼ってゆくだけもとても有効的です。また親から認めてもらうことは子供にとって自尊心が育まれ、少しずつ自立を覚えるきっかけにもなりますので、『帰り道に褒めてあげてください』と保護者にお伝えしても良いでしょう。
初診時から少しずつ対処することで、【歯医者さんが怖い】というトラウマをつくることなく歯を大切に守る習慣ができると思います。
子供が安心して通える歯医者さん目指し子供とお母さんの立場に立ちサポートできるよう参考にしてみてください。