初診時の検査項目の一つプロービング。
今回はプローブを用いた検査時のポイントをおさらいしておきましょう。
歯周精密検査は1歯に対して頬・舌側(口蓋側)6か所(近心・中央・遠心)をチェックし一番深い場所のポケットmm数を記録します。
※ 医院によっては4か所(頬・舌側の近心・遠心)のみと指導される場合もあります。
※ 臼歯部の分岐部は忘れずにチェックしましょう。
大臼歯は、歯根が2~3根あります。この分岐部でどのくらい骨(歯槽骨)吸収が行われているかを調べましょう。
衛生士学校でも習うLindheの分類で、骨の水平的な計測を行います。
1度:歯冠幅径の1/ 3以内にしかプローブを挿入できない状態
2度:歯冠幅径の1 / 3以上プローブを挿入できるが貫通はしない状態
3度:プローブが貫通する状態
1,力の加減
プロービング時に力が入りすぎることで組織を破壊し出血させてしまう事があります。プローブは優しく持ち、そっと触れるくらいの力で把持しましょう。
炎症がある箇所はとても強い痛みを感じます。プロ―ビングを始める前に患者さんに「炎症が強い場所はチクチク針で刺されるような痛みが感じられるかもしれませんので、我慢しないで教えてください」と一言お話をしてからスタートしましょう。
2,セメントエナメル境を見落とさない
骨吸収があり付着歯肉がなくポケットが浅い場合。こういう歯のポケットはセメントエナメル境から測定しましょう
3,歯軸をイメージして
初診時にはパノラマ撮影をしますので、そのレントゲンを診ながら根の方向を確認・イメージしてプロービング行いましょう。
4,時間をかけすぎないこと
基本検査のプロービングにかける時間はできるだけ約5分以内に出来るようにしましょう。精密検査は10分。記入のサポート役がいなければ15分以内には終えられるように心がけましょう。
5,検査時に確認しておくこと
ポケットのmm数だけでなく出血・排膿・プラーク・臭いの有無を確認しDrに伝えられるようにしておきましょう。そして、患者さんへの説明が必要な場合は現状を具体的に説明しましょう。
プロービングは時間をかけ過ぎず、痛みを最小限に抑えられるように、落ち着いて対処しましょう。上達のコツは経験を積むしか解決策はありません!!
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ライター
歯科衛生士/ライター・動画編集者
歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。
現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。