DHとしての経験年数も少し重ねてきてメンテナンスの患者さんを任せられるとインプラント治療をされた患者さんを拝見する機会も増えてくるかと思います。
インプラントのメンテナンスをしていて気を付けたいポイントをいくつか紹介したいと思います。
まず上部構造とインプラント本体を接続しているスクリューのゆるみです。
そもそも、上部構造とインプラント体の接続の形式は大きく分けると2つのタイプに分かれています。
※ インプラントメーカーによって若干呼称は異なります。

1、セメントリテイン
アバットメントと言われるコアのような芯棒をインプラント本体にスクリュー固定し、そのアバットメントにクラウンをセメントでくっつけるタイプ。
インプラント本体と上部構造と言われる上物の間には必ずスクリューと言われるネジが介在しています。
日々患者さんが噛むことを繰り返すうちに、上記に記載したネジが緩んでくることがあるのです。そして緩んだまま使用し続けるとトラブルを招く危険があります。

そこでおすすめの方法は利き手の親指と人差し指の2本で頬舌的に上部構造をつまみペットボトルのキャップを開けるような(かなりそっと)動きが無いか確認します。
この方法で調べてみると意外と緩んでいる状況に遭遇することがあります。
次に歯肉の状態や骨の状態の確認です。
定期的なレントゲンでのチェックは必要になってきます。合わせてインプラント専用のプラスチックプローブを使用しインプラント周囲の歯肉の状態を把握しておく必要があります。
インプラント周囲のプロービングには賛否ありますが・・・排膿などがあれば付着物やアバットメントの緩みがないか?原因を探る必要があります。
資料や診査の結果を元にインプラント周囲の歯肉にのみ炎症が起きているのか?それとも骨まで及んでいるのか?見極め、状態によって最適な物を用い処置が必要となります。
実際に問題が確認されたら、どうするべきか?
以上が大まかな流れになりますが、担当Drと相談し、医院での対応方法などを事前に話し合ってみると良いでしょう。
患者さんにとって歯もインプラントも大切な財産です。患者さんが気が付かないことも、担当DHがきちんと診てDrと連携してメンテナンスをしてくれたらどんなに心強いことでしょう!
Drも安心して大切な患者さんのメンテナンスを任せてくれると思いますし、 やりがいと責任感をもって仕事が出来たらこんなに素晴らしいことはありませんよね!