心理的安全性が低い職場の場合、どのような問題が起きてくるのでしょうか。今回はまず、心理的安全性が低い職場で働くスタッフが感じる「4つの不安要素」について解説します。この不安が大きければ大きいほど居心地が悪くなり、仕事に対する向き合い方がネガティブになります。
- 無知だと思われる不安(こんなことも知らないのか…!)
新しく入ったスタッフだけでなく、新人を卒業して慣れてきたスタッフでも感じてしまうのがこの「無知だと思われる不安」です。必要な相談や質問ができなくなり、相談という行為自体が不安の種になってしまいます。
業務上で何かミスをしてしまった際に「こんなこともできないのか…」と思われてしまうのが嫌で、適切な報告や相談ができなくなってしまいます。また、無用なプレッシャーや責任感を感じることでミスが増えるなど、悪循環に陥ってしまいます。
- 邪魔をしていると思われる不安(あの人が発言すると打ち合わせが長引くな…!)
ミーティングや打ち合わせの際に自分の発言が的外れで進行の邪魔をしている、という不安に駆られることで、提案や発言をしなくなってしまいます。
特定の人に発言が偏りがちになってしまい、新たなアイディアや意見が出にくくなってしまいます。
- ネガティブだと思われる不安(この人の意見は批判的だな…!)
自分の発言が現状の改善提案だったとしても、人の意見を否定していると思われないか不安になってしまいます。結果的に発言や提案をためらったり、重要な指摘をしなくなります。院長やお局スタッフのイエスマンになってしまう場合が多く、職場をより良い環境にすることが難しくなってしまいます。
これらの不安要素が強い職場では、自分自身の自己開示性が低くなることで、適切なコミュニケーションが取れなくなり効率的な働き方が難しくなってしまいます。安心して発言ができない職場というのは想像以上に心を病んでしまうもの。それだったら退職をしてしまおう…と考えてしまうのです。
自分のクリニックは団結力があり問題ない!と思っている場合でも、逆にその団結力が「ありのままでいること」に歯止めをかけてしまう、という落とし穴もあるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は心理的安全性について、まずはその概要と、心理的安全性が低い職場で起こりがちな問題について解説させていただきました。
次回はいよいよ心理的安全性を高めることで期待できる「ありのままの自分でいられる」組織作りについて、具体的に解説していきます。
定着率に直結するからこそ大事なポイント、お見逃しなく。