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【現役歯科衛生士は語る】8年間歯科衛生士をやってきた私が感じた挫折と乗り越えた方法

【現役歯科衛生士は語る】8年間歯科衛生士をやってきた私が感じた挫折と乗り越えた方法
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作成日:2023/05/18

歯科衛生士として働きはじめて、挫折を経験した方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

私は歯科衛生士として働き始めてたった8年ですが、いろんなことがありました。

 

8年というと、後輩もできはじめて中堅と呼ばれる世代です。後輩に指導する場面も増えたとはいえ、ベテランの先輩たちのような素晴らしい対応はまだまだできておらず、未だに自信をなくすこともあります…。

それでもめげずに勉強したり、技術を磨いたりして「少しずつ積み重ねていった先に光が見えてくるのではないか」と奮闘しているところです。

 

今回は、そんな私が感じた挫折と乗り越えた方法をご紹介します。まだまだ発展途上なので、一緒に成長していけたら幸いです。

8年間歯科衛生士をやってきた私が感じた挫折と乗り越えた方法

①患者さんからの「担当変えて」のクレーム

私が一番しんどかったのは、受付で「担当変えて」と言われていたことです。

受付の方はあえて秘密にせず、正直に伝えてくださいました。「担当変えて」と言われたのは新人のとき。ベテランスタッフが長年診ていた患者さんを引き継いだ際にうまく対応できずにそのように告げられてしまいました。

適当にやっていたのであれば軽く受け流すことができたかもしれませんが、一生懸命やっていただけに拒否されてしまったのは辛かったですね。しばらく涙を止めることができませんでした。

 

その後は別の方が担当したので、不快なことをしてしまいましたが謝ることもできず「なぜだめだったのだろう」とわからないことだらけ。はっきりとした理由はわかりませんが、考えられる理由をひとつずつ考えていきました。

 

引き継ぎの際に大切なのは、カルテを読み込むこと。初診時の希望やどのような治療経過をおっているのか、患者さんの性格や好きなこと、家族構成などカルテやサブカルテを徹底的に見ておきます。

 

また、処置を行う前には必ず声かけを行うこと。なるべく同じように行うが人が違うのでこれまでと異なる点はどうしても出てきてしまうこと、気になることがあれば気軽に伝えてもらえるような雰囲気づくりをしておくこと、患者さんのお口の中の状況を考慮するとこちらのほうが良いということなど…

 

引き継ぎ時のトラブルもそうですが、同じ歯科衛生士のプロとして行っているとはいえ、やはりベテランと新人の差は大きいです。

ただそれに甘えることなく、技術を磨き続けて、知識も習得していく。

そして患者さんにも、新人なりに真摯に賢明に対応します。そういった様子はきっと相手にも伝わるはずです。

 

このようにして変更を告げられた理由をひとつずつ潰していきます。自分で考えられることを出し切ったあとは、院長先生やスタッフに聞いてみるのもいいと思います。

自分では気がつけなかった落とし穴があるかもしれません。処置に自信がないときは、同業者にアドバイスをもらいながら施術させてもらうのも勉強になります。

失敗したことにクヨクヨしていても仕方がないので「再び起こらないようにしよう」と次に繋げるしかないと思っています。

②患者さんへ思いが伝わらない

患者さんへの思いがなかなか伝わらず、一方通行になってしまうこともしばしば。

歯周病がなかなか治らない、むし歯を繰り返してしまうなど、誰しも悩むことがあるのではないでしょうか。

 

メインテナンスで継続的にみていると、患者さんも完璧ではないので、むし歯ができてしまうことや歯周病が思ったように治ってこないこともあります。

技術面では「しっかり縁下歯石を除去できた!」と思っても根尖や隅角に取り残しがある、再評価時の結果があまりよくない、プラコンが安定せずに出血が落ち着かない…。

 

むし歯を繰り返してしまう患者さんでは、問診をすると悪い生活習慣など見つからず、甘いものもほとんど摂らない、歯磨きもフッ化物入りの高濃度歯磨剤を使用しているなど…自分が考えられる予想をすべてを解決させても繰り返してしまう。

 

しかし、予防のプロフェッショナルである歯科衛生士としては、定期的に通ってくださっている患者さんには特に、むし歯も歯周病もならないように対応していきたいと感じますよね。

 

私が思うに、初診からずっと担当しているとはいえ、歯科医院に通うのは人生のうちのほんの一部

すべてを開示している患者さんばかりとは限りません。あらゆる引き出し身につけて、患者さんのタイプごとにアプローチをしていく。

 

患者さんがしたくなるような声かけを考えて目標を明確にし、少しずつ達成させていくしかないのだと感じています。

 

歯科衛生士の仕事は、処置の技術以上にコミュニケーション能力が求められると感じています。

これらは患者さんの対応をしながら自分も学んでいくのがよいのではないでしょうか。

 

また、思いが伝わらないことの要因として伝え方が悪いことも。私は、言葉にするときは、アイメッセージとユーメッセージを意識するようにしています。

 

たとえば夫婦関係でも「(あなたは)連絡にはもっと早く返信するべき。」といったユーメッセージの言い方をすると、相手は嫌な気持ちになります。

しかし「(私は)心配になるから、遅刻するときは連絡してもらえると助かる。」といったようにアイメッセージの言い方にするだけで、印象が大きく変わりますよね。

 

相手を主語にしたユーメッセージは、相手への非難や責めている印象を与えてしまいますが、アイメッセージはやわらかい印象を与えて人間関係を良好に保てるなどのメリットがあります。

 

③スタッフとの関係がよくない

この問題もよく起こりますよね。

私は一生懸命患者さんに対応したいと思うので「早く仕事終わらせたい」「楽に稼ぎたい」というようなモチベーションの方と働くと上手くいかないことが多かったです。

 

私が悩んだのは、院長先生を悪者にしてスタッフ同士で愚痴を言い合う環境でした。

そして院長から何かを言われると前向きに捉えず否定的なことばかりを言う。仕事もいかに早く終わらせるかが重要で、真剣に対応しようとすると嫌な顔をされてしまうのです。

 

そもそもの目的が違うので、上手くいかなくて当然ですよね。そういったスタッフが多いとひとりで辛い思いをしますし、逆のパターンでも同じことが言えると思います。

 

私はこのときに、まずは自分のできることから始めようと思いました。

まずはできないことやわからないことは自分で調べて勉強し、取り入れられることを探しました。

 

周りに迷惑はかけず、自分の担当患者さんにだけ行えることからはじめ、次に、巻き込める人を徐々に増やしていきました。

 

そして徐々に働きやすくなっていくと賛同する方も増えていきます。

逆に否定的な人が居づらくなって、離れていくことも…。新しく入る人も自分と近い人が増えて年数が経つほど働きやすくなっていくのです。

 

その職場で続けたいと思うのであれば自ら動いて何かを変えていかないといけないですし、そこまでの思い入れがないのであれば退職して同じ志を持つ人たちを探すのが賢明ではないでしょうか。文句を言っているだけでは何も変わりません。

 

周りからなにか言われた上での選択だとしても、その人の言う通りにすることを決めたのは自分です。何か変えたいときは他人ではなく自分に目を向けるのが大切だと感じています。

④院長先生とめざす方向性が違う

 

これも悩むことのひとつ。自分のなかで強い想いがある人ほど上手くいかず空回りしてしまいます。

 

私が治療型の医院に勤めていたとき、歯科衛生士として勉強すればするほど、歯科衛生士としての理想とかけ離れた環境であると感じ、悩みました。

治療のレベルは高く、見ていても楽しかったですし、とても勉強になることも多かったです。

 

しかし、歯科衛生士として予防を頑張りたいと思ったときに、できることが限られてしまい、ジレンマがありました。

院長先生のめざす方向性が違っていると辛くなりますよね。

 

だからといって、歯科衛生士は雇われの身。ある程度の妥協や適応力も必要だなとも感じています。

 

そんなときに相手を受け入れることができるとスムーズに動き出します。芯の部分や「ここだけはこだわりたい」というところは持っていていいと思います。

 

そしてもし可能なのであれば、先生と一緒に同じ勉強会に参加するのがオススメです。

同じものを見聞きすれば、そのなかで自院で取り入れられることを一緒に考えていくことができます。

 

ひとつ取り入れられただけでも大きな前進です。先生も自分の医院をより良くしていきたいと思っているはずなので、そのために協力できることを考えて、自分も楽しく働けるようになったらいいですよね。

>>院長と方向性が合わない場合の解消方法

 

 

いかがでしたでしょうか。私はこういったことで挫けそうになったことがありました。

これからもまた大きな挫折が出てくるかもしれません。それでも前を向きつづけ、失敗を糧に進んでいきたいと感じています。

今回のお話が少しでもみなさんの参考になったら幸いです。

 

最後までご覧いただいて、ありがとうございました。

 

歯科医院で歯科衛生士をしながら、歯科メディアにてライター・動画編集者としても発信活動中。

現場で働くからこそわかる、リアルな声をお届けします。

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