歯ブラシでは届かない歯間空隙やコンタクトの接触点清掃時、またセメント除
去の際に用いられるデンタルフロス。
歯間空隙が歯間乳頭で完全に満たされている場合や歯が傾斜し空隙が非常に狭くなっている場合には他の清掃器具に比べて重宝されます。
近年、いろいろな商品が出ており、ワックス付きやノンワックスタイプ、フッ素入りなどありますが清掃能力にはあまり差がありませんので、スムーズに滑りやすいワックスタイプを選択する衛生士が多いと思われます。
デンタルテープは幅が広い分、隣接面の汚れがより取れますが、購入が困難な場合はフロスを2本にすると代用できますので、お試しください。
フロスの使い方:おさらい
両方の指の中指に巻き付けて使用します。
片方の指では短く持ち片方の指に残りの糸を巻いておきます。
そして、使用するときは指の感覚を歯、一本分の幅に持ち歯を保持するようにして清掃します。
長く持って歯間に入れようとすると口角を切ってしまったり外すときに困難になるため、左右の指と指の感覚をあまり離さないことをお勧めします。
フロス使用時の注意点
歯肉縁下に入れすぎにも注意したいところ。歯肉縁下内の組織をフロスで清掃するとその後、歯が浮いたような「ジワーン」とした感覚がしばらく(2~3時間くらい)続くことがありますが、これは組織が剥離し、傷をつけている可能性があります。
これを続けると歯周ポケットが外傷として出来上がり、ますます汚れが入りやすくなる事があるのでお気をください。
フロス外す際になかなか外れず無理矢理引っ張ると金属が外れてしまうこともあります。そのため、なかなか外れない際は、挿入したフロスを下から抜くようにして無理をせずに外しましょう。
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